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【理系】イギリス大学院留学で修論Aを取った話【前編】

Person Holding Test Tubes

 

こんにちは~

 

私はこれまで留学や海外での長期滞在経験が全くなくて、大学院で初めて日本を飛び出してロンドンに行ったのですが、この度無事修論でA評価をとることができました。

 

今回はその話をまとめます。

 

 

テストを落としてモチベーションがダウンした留学初期

Person Holding Red Box

 

 

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まあこればかりは本当に自業自得なので何の言い訳もできませんが、それでもやはり初っ端でつまずいてしまった感が否めなくて、基本的にその後の留学生活はずっと心のどこかで落ち込んでいました

 

 

せめて修論は頑張ろうと決意

とはいえ、落ち込んでいても9月までは留学生活は続きます

 

テストを落としたのは確かに褒められたものではないけど、今それを嘆いても結果は何も変わらない。

 

それならこれから9月まで、せめて少しでも頑張った経験を作ろう。

たとえ、成功しなくても、頑張ったと言える何かが欲しい。

 

そもそも、研究がしたくてロンドンに来たんだ。

それなら、研究を頑張ればいいじゃないか。

 

と、無理矢理自分に言い聞かせ、なんとか留学生活を送るモチベーションを維持しました。

 

修論の結果は…

そんなこんなで死にものぐるいで研究室に通い、無事修論を書き終え、そのまま日本に戻って来て数週間後。

 

修論結果発表のメールが来ました。

 

その結果は、、、

73点!

 

イギリスでは70点以上がA評価とされており、80点付近が実質の満点と言われています。

 

なぜならまず取れないから。

成績の基準が日本よりもかなり厳しいんです。

 

それを考えるとめちゃくちゃいい出来じゃないか!

少しは誇ることのできる留学になりました。

 

どのようにして落ちこぼれの私が修論でAを取ることができたのか、論文の構成毎に意識した点をまとめます。

 

Introductions

White and Brown Wooden Box

 

個人的にはIntroductionsDiscussionsが一番大事なのではないかな、と思います。

 

実際に書いてみると分かるのですが、初めての人にはなかなかIntroductionsって書くの難しいんですよね…

 

修論は学内のみに公表されるため、査読はありませんが、一応「科学論文」の体であることが大前提なので、自分の研究の意義をexaminerに説得力ある形で提示することが大事です。

 

コツとしてはbroadな話題からnarrowな話題にだんだん絞り込んでいくのが大事です。

 

broadな話題とは、社会問題などの問題提起です。どんな研究であれ、世の中をより良くするためにやっているのですから、根底の課題というものを見つける必要があります。

 

そこから、こうした課題になる原因や背景、そして考えられる解決策などを、専門知識を盛り込みながらだんだん詳しく記述していきます。

 

最終的には自分の研究テーマに着地するようにしましょう。

 

例えば、私は「とある食材Xの肥満への影響」という研究をしていました。

 

私の実際のIntroductionsは(ちょっと専門知識入っちゃいますがすみません)、

 

(1) 肥満は世界的に深刻な健康・社会問題である

→肥満の原因は摂取カロリーが消費カロリーを上回ることである

→食欲は消化管から分泌されるホルモンによってコントロールされている

 

(2) Xは古来より食材の他に医療用にも使われてきた

→最近Xが肥満改善に寄与することが分かってきた

 

(3) (1)、(2)と述べてきたが、実はXと腸内細菌の関係に関する知見は分かっていない

→もしXが肥満改善に良い影響を与えるとしたら、薬や治療とちがってすべての人が実践できるし、cost-effectiveだ

→よって、本研究はXがもたらす肥満への影響について調べることを目的とした

→そのためにはこのような実験をしてこうしたデータを取った

 

こんな感じで、私は全然つながりのない2つのトピックを組み合わせたテーマだったのですが、その場合は知見がないとまとめるのが自然だと思います。

 

さらに、この関連のないトピックを組み合わせることで生み出される研究上のメリット(この場合は「薬と比べてをcost-effectiveである」)も述べましょう。

 

Introductionsの締めには研究の目的と手段を記述することでMethodsへの流れをスムーズにします。

 

Methods

Gray Metal Microscope

 

この論文を読んだ別の誰かが、同じように実験をしても同じような結果が得られるように再現性を意識していちいち細かく書きましょう。

 

Methodsでの評価ポイントはほぼこの点に尽きると思います。

 

ただ、大抵の修論はword数に制限があるため、試薬の組成など本文中で説明するとダラダラした印象になるものについては、表でまとめてWord countされないAppendicesにぶっこみましょう!

 

 

もし過去の研究や論文と同じやり方をする場合は、必ずどの論文のものかを明記します。

 

また、統計を使う場合は、どのデータに対してどんな手法・検定を行ったかをいちいち書きましょう。当たり前ですが。

 

文章で書くと分かりにくい場合は計算式や図表にバンバン頼ったほうがいいです。これは英語力の問題とかではなく、結局人間って誰であっても長ったらしい文章より簡潔な図表の方が理解が早い生き物だからです(偏見)。

 

まとめ

IntroductionsとMethodsについてまとめました

正直当たり前のことを偉そうに書いてるな~って感じですが、外国語で書いていると、こうした当たり前のことを見落としがちになりますし、全く新しい研究をする場合、rationalを導き出すのってかなり苦労します。

 

そんなこんなで次回はResultsとDiscussionsについてまとめます~

 

 <修論シリーズの続きはこちら>

 

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